奥多摩の沢が荒れている!?|惣角沢で感じる自然の怒り

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北秋川の惣角沢にいきました。今月で、秋川水系の沢を3箇所みてきたわけですが、倒木が多く、沢が荒れています。
荒れる、というより、いまだかつてないような状態になっている状況に今後の沢登りの在り方を考えてしまいます。


最近の雨の降り方がハンパないこともあり、沢は倒木や土砂で埋まっています。
本日の惣角沢も、前回の月夜見沢も、常に倒木との戦いのような登りでした^^;
巻き道などで地面を踏むと、かなり緩んでいるのがわかります。
そして、倒木が沢に向かって右から左から薙ぎ倒れている状態・・・
はじめは、えらいところを(キコリさんが)切り倒してるなぁ・・と思ってたんですが、よく見ると、根っこごと倒れています。
バッタバッタと。
植林の杉が目立ったので、
やっぱスギは保水しないしね・・と、これも思ってましたら、
上流部の雑木林の広葉樹も、バダバダと根っこから倒れて・・・

 

なんでしょう、この状況。
植林とか広葉樹とか、そんな保水力の差をものともしないレベルの風雨だったのでしょうか?
驚きだったのが、谷の傍に樹齢60年以上はあると思われるスギが、根元からへし折れて、対岸の樹木を巻き込んで横倒しになっていました。葉っぱが青かったので、今年にはいってからなのでしょう。
しかし、折れていたのはその1本だけ。しかも、一番強度が高いと思える根本から。
周りにはもちろん根っこごと倒れた倒木があったのですが、その1本は、太かったし、折れていたのはそれだけです。
強風が吹く場所ともおもえないし、そうであれば周りも同じ状況(風倒木の被害のように)になるはずですが、そうはなっていない。
折れるとしてもたいてい、真ん中とか、折れやすいところと思うんですが、テコの力なのでしょうか?
それも1本だけに強い風がピンポインントで来た?
いや、ものすごい力が谷沿いにはたらいて、谷の木々が根っこから抜かれ、その太いスギは根っこが強かったからへし折られた、のかも…
まぁ、結局はわかりませんが、今まで沢を登ってきて、ここまで荒れた沢を登ったことはいちども在りません。
「台風の被害」的な一過性のものではないのは確かです。

 

私には、自然の怒りに思えてなりません。
今年といわず、沢はずいぶんと荒れています
「昔のきれいだった」状態ができるまで何十年・何百年かかったのでしょうが、昨今でそれが消えつつあるのはちょっとヤバイ感じがします。
無数にある沢ですが、それも近いうちに、数えるほどしか登れなくなる日がくるのかもしれません。