ハードなソフトシェル!?|パタゴニア ナイフリッジジャケット

パタゴニア,ポーラテック,パワーシールド,ナイフリッジジャケット

ハードシェルとソフトシェルがMIXしたジャケットがパタゴニアから登場しました。
ナイフリッジジャケットは、従来のナイフブレードジャケット(ソフトシェル)を超えたアイテムになりそうです
2015/9/10追記しました



ソフトシェルのように透湿するのにハードシェルの防風・耐風性!?

ナイフリッジジャケットはちょっと面白い素材を採用しています。
それはポーラテックのパワーシールドという素材です。
パワーシールドはまだあまりポピュラーな素材ではありませんが、現行のハードシェルに変わる次世代のソフトシェルといわれています。

 

3層構造のパワーシールドを採用したナイフリッジジャケット

ソフトシェルのようにストレッチ性のあるハードシェルというのはありますが、パワーシールドの場合、そもそもの透湿性がソフトシェル並みに高く、ストレッチし、当然やわらかくしなやか、そして防水・防風性が高いという極めてすぐれた素材です。
それに加え、裏面の素材が起毛しているため、耐摩耗性と保温性もある、というわけです。
裏地がしなやかなハード素材で、ゴアテックスのCニットがありますがそれ以上のしなやかさです。
ナイフリッジジャケットはこの、ポーラテックパワーシールドを全面に採用したアウターウェアです。

 

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ジッパー部はすべて止水ファスナーです。
質感はソフトシェルなのに、ハードシェルのような趣き
撥水コーティング済み

 

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裏地も縫い目にはシーリングが施されています。従来のナイフブレードジャケットにはシーリングがなかったのですが、今回のナイフリッジジャケットでは、耐水圧が6000mm以上とされているといいます。
ただし、シーリング自体に防水生地が採用されていませんので、完全な水の浸入を防ぐことはできませんでした

 

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なのに、引っ張るとものすごく伸びます。やっぱりソフトシェルだぁ!と思った瞬間でした。

 

ベンチレーションがないのはソフトシェルだから

ナイフリッジジャケットには、脇下のベンチレーションジッパーがありません。これは換気はできないのかな?と思いますが、そもそもソフトシェルなので通気性があるので、デザインとしては換気ジッパーは不要ということですね。

 

ナイフリッジジャケットの着心地と感想

私は172cm細身で、メンズのXSがピッタリでした。袖の長さもまだ余裕があるくらいです。
デザイン的にハードシェルジャケットなのですが、ジッパー部が少々硬い感じがありますが、着心地は柔らかいです。
生地も5.6オンスで比較的薄めです。
フードはヘルメットをつけることを考慮してあります。伸縮性があるのは、フードでも利点ですね。
ジャケット重量はMsで531g。

 

その後、雨の中で使ってみた感想|ナイフリッジはやっぱり…

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防水性はあくまでも限度があるようです。
通常のゴアテックスなどのハードシェルは耐水圧が20000mm以上などザラですので、今回のナイフリッジジャケットは6000mmです。
この値が実感としてよく分かりませんでしたが、実際に使ってみて、使える範囲というのが分かってきました。
それは、「短時間の小雨程度までならOK」という感じです。
本降りのみぞれや雨にはちょっと厳しいという感じですね。
春山で実際に使いたいところですが、天候によっては過信は禁物です。
※耐水圧に関してですが、調べると雨傘で500mm、キャンプ用のタープなどで1500mmとなっていますから、6000mmというと、けっこうな防水性能だとおもいます。
もちろん、傘やタープはテンションを張って擦れるということがないので、その程度の防水力でいいのだとはおもいます。

さらに追記

私の使ったジャケットは撥水性が少々弱かったようで(あとで新品と交換してもらいました)、裏地が少々濡れていました。
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自宅で浸水テストしてみました。
すると、縫い目のシーリングの部分が10分ほどでは水を吸い込んで濡れていました。
着心地と通気性は快適で、良好でしたが・・・

ナイフリッジジャケットはやっぱり高性能ソフトシェル

基本的に、スノーシーズンでのシェルジャケットですので、雪山やアイスクライミング、スキーなどのために作られたアイテムです。
しかし、(2015年9月)現時点でWEBサイトのほうでは、ハードシェルのカテゴリーでも販売されていますので、注意が必要です。
つまり、雪山初心者などが、1着目のハードシェルとして選択してはならない!ということです。
もちろん、2着目のソフトシェルとして、あるいは厳冬期など雨の心配が不要な時期限定という扱い、もしくは濡れてもいいんだというアクティビティであれば最適でしょう。

 

こちらも注目!ナイフリッジパンツ

 

ジャケットとセットでパンツのほうも出ています。
ショルダーベルト付きがうれしい限りです。
腰のあたりをジャットとパンツを連結できるようになっていますし、ウエストのサイドジッパーも深めでベンチレーションも最適です。
伸縮性があるので、厳冬期といわず、日本の春山あたりで快適なんじゃないかなと見ています。
ジャケットの性能次第で、こちらも使ってみる予定。
Msで538g